産業遺産学会推薦産業遺産
産業遺産の多くが、文化財保護法などによる有効・安定な保存措置を受けていない現状を考慮し、「保存を必要とする重要な産業遺産のうち、国あるいは地方自治体による文化財指定を受けていないもの」について、本学会が独自に選定・推薦を行って発表します。それによって世論や関係諸機関の関心を呼び起こし、産業遺産の保存推進に役立てようとするものです。この推薦産業遺産は、本学会が選定・発表するだけで(遺産の所有者・管理者から要望がある場合は認定証及び銘鈑(有償)を発行します)、法的な保障もなく、また拘束力もありません。しかし、とかく無視されがちな産業遺産に正しい評価を与えて世間に注目させ、また所有者をはじめ関係者に、その重要性をあらためて認識していただくことを目的としています。
この方針に基づき、全国の会員から寄せられる「推薦候補」の産業遺産について学会が審査し、毎年の総会で発表しています。
産業遺産学会推薦産業遺産規定
産業遺産学会が認定する推薦産業遺産の目的および認定等について定めています。
推薦産業遺産一覧
上リンク先に掲げるように、1985(昭和60)年から2021(令和3)年までの間に119件の産業遺産が認定を受けています。
推薦産業遺産ブロンズ銘鈑
推薦産業遺産ブロンズ銘鈑は、推薦産業遺産の文化的価値の啓蒙と恒久的に維持保存されることを目的として、認定推薦産業遺産所有者・管理者のご要望にもとづき、当学会がオリジナル制作し有料頒布するものです。
写真:翁橋